• 2025年3月3日

腰痛

腰痛について

腰は5つの腰椎によって構成されています。ここに何らかの障害が起きることによって、腰痛が発症します。痛みに関しては、日本では腰痛の症状のある方が最も多く、その数は3000万人とも言われています。腰痛の症状が現れる病気は、総称して腰痛症と呼ばれます。加齢による組織の変性や、スポーツや重いものを持ち上げるなど何らかの作業による障害が原因となりますが、中には原因を特定できない場合もあります。実は腰痛の約20%はこれにあたるとされ、非特異的腰痛と呼ばれており、心理的・社会的なストレスや、また「痛くなるのではないか」という不安などが、慢性的な腰痛を助長しているとも考えられています。

腰痛の原因となる主な疾患

急性腰痛症(ぎっくり腰)、変形性腰椎症、腰椎椎間板ヘルニア、坐骨神経痛、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間関節症、筋・筋膜性腰痛症、腰椎圧迫骨折 など

急性腰痛症(ぎっくり腰)

急性腰痛症とは、いわゆる“ぎっくり腰”と呼ばれるもので、突然に起きる激しい痛みが特徴です。痛みの度合いは姿勢を保てないほどで、寝返りも打てず、腰以外にも痛みが及んだりします。些細な動作が発症のきっかけとなり、かがんで顔を洗う、重いものを持ち上げる、くしゃみをするといったことでも発症します。

急性腰痛症が起きる仕組みは様々で、老化や姿勢の悪さ、不自然に力がかかることによる腰の関節のズレ、腰を支える脊柱起立筋などの筋肉や筋膜の炎症、仙腸関節や腰仙関節を支えている組織の炎症、さらに椎間板ヘルニアや坐骨神経痛といった病気が原因になるとも考えられています。ただし、まだはっきりとわかっていない部分もあります。

治療としては、痛みが強い場合はブロック注射を行いますが、消炎鎮痛剤の内服薬や坐薬、外用薬も用いられます。さらに精神的な緊張などをやわらげる目的で抗不安薬や抗うつ薬を用いる場合もあります。

腰椎椎間板ヘルニア

腰痛の原因で多くみられるもので、腰椎でクッションの役割を果たしている椎間板が加齢によって変性し、組織の一部が突出して神経を圧迫することで痛みやしびれが現れる疾患です。変性は早ければ20代で始まり、徐々に進行していきます。

こうした“慢性型”のほかに、重い荷物を持ち上げた時など腰に不自然に力がかかった時にいきなり発症する“急性型”のものもあります。これは“ぎっくり腰”と言われる症状の原因の一つで、急激に強い痛みが現れます。急性型をそのまま放置していると、慢性型に移行する場合もあります。

治療としては安静にしておくことが基本となります。痛みに対しては、鎮痛薬や、神経障害性疼痛薬、神経再生を助けるビタミンB12製剤などによる薬物療法を行います。痛みが強い場合は神経根ブロックや硬膜外ブロック注射を行います。

腰部脊柱管狭窄症

脊柱管は首の付け根からおしりまで延びており、脳から身体への神経の通り道となっています。この管が何らかの原因により腰の部分で狭くなってしまうのが腰部脊柱管狭窄症です。脊柱管を通る神経が圧迫されることで、腰や臀部(でんぶ)の痛み・しびれ、足の痛み・しびれ、足の筋力低下、間欠跛行と呼ばれる歩行障害、排尿障害など様々な症状が現れます。脊柱管が狭くなる原因としては、加齢により腰椎が変形することがあり、特に腰椎変性すべり症や変形性脊椎症などによるものが多いと言われています。治療としては、鎮痛薬や神経障害性疼痛薬、神経再生を助けるビタミンB12製剤などによる薬物療法を行います。痛みが強い場合は神経根ブロック注射や硬膜外ブロック注射を行います。

腰椎すべり症

腰椎すべり症には、腰椎変性すべり症と、腰椎分離すべり症があります。加齢などによって椎間板や椎間関節が変性することが原因で、腰の椎骨が前方に「すべる」などして正常な位置からずれるのが腰椎変性すべり症です。変性が進んで腰椎の一部が疲労骨折を起こすと「腰椎分離症」となり、これによって引き起こされるのが腰椎分離すべり症です。特に変性すべり症は、脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されることから、痛みやしびれなど、腰部脊柱管狭窄症と同様の症状が現れます。閉経後の女性に多くみられますが、これは女性ホルモンの減少による骨粗鬆症の影響と考えられます。痛みが強い場合は神経ブロック注射を行いますが、鎮痛薬や神経障害性疼痛薬による治療もあります。

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