• 2025年4月12日

ある日突然おそわれる「激痛」の怖さとは?

痛風は「痛い」だけじゃない!

「風が吹いただけで痛い」
そんな恐ろしい表現があるほど、痛風の痛みは尋常ではありません。ある日突然、足の親指の付け根が赤く腫れ、ズキズキと襲いかかる激痛! 仕事どころか歩くことすら困難になり、「なんでこんな目に……」と天を仰ぐことになるかもしれません。
しかし、実は痛風の怖さはこの「痛み」だけではないのです。


痛風の真の恐怖は腎臓にあった!

痛風は血液中の尿酸が増え、関節に結晶化して炎症を引き起こす病気ですが、実はその影響は関節だけにとどまりません。
尿酸が腎臓に溜まると、腎臓の機能が低下し、「痛風腎」という状態を引き起こします。さらに、腎臓は体全体の臓器と密接に関わる「臓器間ネットワーク」の要。腎機能が低下すると、心臓や脳にも悪影響を及ぼし、最悪の場合は心不全や脳卒中のリスクも上昇します。

まさに、ただの「関節の病気」と甘く見てはいけないのが痛風なのです。


痛風はなぜ起こる?

▲痛風鍋

「美味しいものにはワナがある。」痛風の原因となるのは、「プリン体」という成分です。これが体内で分解されると尿酸となり、過剰に溜まると痛風を引き起こします。では、プリン体が多い食品とは?

  • レバー、白子、あん肝
  • 魚卵(いくら、たらこなど)
  • 干物(イワシ、アジ)
  • ビール、日本酒、紹興酒 (醸造酒にプリン体は含まれています。)
  • 焼き鳥などもプリン体が多く含まれています。

とはいえ、食べ過ぎなければ問題ありませんので、ご安心を。


痛風を防ぐためにできること

痛風を予防するには、日頃から尿酸値を上げないよう心がけることが重要です。

✅ 適度な運動をする(激しすぎる運動は逆効果)
✅ 水をたくさん飲んで尿酸を排出する(1日2L目安)
✅ 醸造酒は、控えめに(特にビール!):但し、蒸留酒にはほとんど含まれていない
✅ プリン体の多い食事を避け、野菜や海藻を摂る
✅ ストレスを溜めない(ストレスも尿酸値を上げる原因)

こうした生活習慣の改善が、痛風だけでなく、腎臓や心臓、脳の健康を守るカギになります。


「痛風は笑いごとじゃない!」

痛風は単なる「痛い病気」ではなく、放っておくと腎臓病や心血管疾患につながることがある恐ろしい病気です。日々の生活習慣の見直しもお忘れなく。

もし「最近、足の指がズキズキする」「腎臓が気になる」と感じたら、早めの診察をおすすめします。いとうペインクリニックでは、痛風による痛みの管理についても相談可能ですので、お気軽にご相談ください。

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