• 2025年3月12日
  • 2025年3月13日

頭痛

頭痛について

頭痛の原因には様々なものがあります。大きくは、とくに原因となる疾患のない「一次性頭痛」と、何らかの疾患の症状として現れる「二次性頭痛」に分けられます。ペインクリニックでは「一次性頭痛」の治療を行います。

「二次性頭痛」の原因となる疾患としては、脳出血、くも膜下出血、髄膜炎、硬膜下出血、脳腫瘍など、命に関わり、緊急を要するものが少なくありません。診察の結果、「二次性頭痛」と判断した場合は、速やかに専門病院へのご紹介や、救急車を呼ぶなどの対応を行います。

「一次性頭痛」は緊急性がなく、命の危険がないものがほとんどですが、慢性的に繰り返される頭痛では日常生活に支障をきたすことがあり、その場合は治療が必要となります。

「一次性頭痛」としては、次のようなものがあります。

片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛、薬剤乱用性頭痛など

片頭痛

片頭痛の原因はいまだはっきりとは解明されていませんが、三叉神経が頭の血管の拡張によって刺激され、炎症物質を放出することで起こる頭痛ではないかと考えられています。多くの場合、特にきっかけがなく発症しますが、飲酒や空腹、睡眠不足、肩こり、過労、ストレス、眼精疲労などがきっかけになることもあります。

症状としてはズキズキと脈打つような痛みを感じることが多く、頭の片側だけ痛むこともあれば、両側が痛むこともあります。動作により悪化し、吐き気や嘔吐の症状が出ることも少なくありません。人によってはチカチカとした光が見える、視野が狭くなる、臭いや音に過敏になるといった前兆(アウラ)がある場合があります。また風や光が顔に当たったり、体に何かが触れたりするだけで痛みを感じる、痛覚過敏や異常感覚を伴うこともあります。

治療としては、発作時には、鎮痛薬やトリプタン製剤を主に処方します。予防薬としては、血圧を下げる降圧薬(Ca拮抗薬やACE阻害剤・ARB)やβ遮断薬、抗うつ薬、抗てんかん薬などを用いることがあります。

ブロック注射としては、交感神経を緩めるための星状神経節ブロックを実施します。

緊張型頭痛

緊張型頭痛は頭痛の中でもっともよくみられるものです。成人の有病率は20~40%と言われており、いわゆる「頭痛持ち」と呼ばれる方の頭痛はこのタイプと考えられます。原因はよくわかっていない部分もありますが、身体的ストレスと精神的ストレスが誘因になると考えられています。身体的ストレスとしては、首や肩に負担がかかる長時間のデスクワークやドライブ、睡眠不足による筋肉の緊張や血流の悪化などが挙げられます。また精神的ストレスも、頭痛を引き起こす場合があります。

症状としては、後頭部を中心に締め付けられるような強い痛みが、数十分から数日間持続します。一次性頭痛の中では頭痛の強さは軽度~中程度で、家事や仕事はこなせることがほとんどです。このほか頚部痛や肩こり、めまい、浮遊感などを伴うこともあります。

治療としては、発症が月に数日程度で、市販の鎮痛薬などで改善する場合はとくに治療の必要はありません。しかし度々頭痛が発症して、鎮痛剤を毎日使用しているような場合は一度ご受診ください。鎮痛薬の過剰使用による頭痛(薬物乱用性頭痛)が起こることもあり、注意が必要です。緊張型頭痛の薬物治療としては、筋弛緩薬や抗不安薬、抗うつ薬などを用います。また漢方薬を使用することもあります。そのほかトリガーポイントブロックや星状神経節ブロックなどのブロック注射を行う場合もあります。また、頭頸部への温熱リハビリテーションも考慮されます。

群発頭痛

発症率は高くない頭痛ですが、20~40代の男性に多いとされています。1年から数年に一度発症し、一度発症すると6~12週間程度、毎日のように決まった時間に痛みが起きるようになります。これは群発期と呼ばれ、その時期が過ぎると頭痛は起こらなくなります。

原因はまだよくわかっていませんが、脳内の視床下部の関与、三叉神経血管説、内頸動脈周囲起源説などが考えられています。

症状としては、突然目をえぐられるような激痛および前頭部から側頭部にかけての締め付けられるような強い痛みが現れます。痛みの発作は15分~3時間ほどで軽快するとされています。夜間や睡眠中に起こることが多く、1日に1~2回ほど、毎日同じようなタイミングで起きることが多いとされています。

治療法としては、痛みが発症した場合は通常の鎮痛薬では効果が期待できないことが多く、主に血管を収縮する作用があるトリプタン系薬剤(スマトリプタン)の皮下注射によって痛みの軽減を目指します。また酸素吸入も群発頭痛の改善に効果があるとされています。このほか予防薬としてカルシウム拮抗薬やステロイド薬が、効果を期待できるとされています。ブロック治療においては、星状神経節ブロックや翼口蓋神経ブロックといった神経ブロック注射を検討します。

薬物乱用性頭痛

薬剤多用性頭痛(薬物乱用性頭痛)は、もともと片頭痛や緊張型頭痛を持つ人が、処方薬や市販の頭痛治療薬を過剰に使用することで起こる頭痛のことを言います。この頭痛は、薬剤の過剰使用によって引き起こされるため、治療には薬剤の使用を減らすことが重要です。

薬物乱用性頭痛の症状には、頭痛の頻度が増加し、痛みが持続することが挙げられます。また、薬剤の効果が減少し、頭痛が悪化することもあります。 治療方法としては、まず薬剤の使用を減らすことが推奨されます。医師の指導のもとで、適切な治療計画を立てることが重要です。また、ストレス管理や生活習慣の改善も効果的です。

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