• 2025年4月23日

むずむず足(レストレスレッグス症候群)

むずむず足について

むずむず足は正式にはレストレスレッグス症候群、あるいは下肢静止不能症候群とも呼ばれるものです。下肢(脚)を中心に不快な症状が現れ、じっとしていると非常に不快で、脚を動かさずにはいられなくなる病気です。夕方から夜にかけて症状が現れることが多いため、睡眠障害の原因にもなります。睡眠の国際分類においては、睡眠関連運動障害の中に分類されています。

むずむず足では、「ドパミン」と呼ばれる脳内の神経伝達物質の作動経路に何らかの異常が起きることで、不快な症状が引き起こされると考えられています。また同疾患には2つのタイプがあると考えられています。それは、明確な原因が特定できない「特発性」と、ほかの病気などが原因となって発症する「二次性」です。

特発性のものは、家族内に同じ症状をもつことも多いため、遺伝的な関連が指摘されています。二次性のものでは、原因として鉄欠乏性貧血が挙げられており、鉄不足によってドパミンの合成・代謝に障害が生じることで起きると考えられています。生理や妊娠も鉄欠乏性貧血を招くこともあり、男性より女性に多く発症する傾向があります。原因となる病気としては、このほかに糖尿病・甲状腺機能異常・パーキンソン病・関節リウマチ・腎不全(人工透析)・うつ病・慢性肝疾患・慢性閉塞性肺疾患なども挙げられています。

むずむず足の症状

むずむず足は、脚に不快感が生じ、脚を動かさなくてはいられなくなるというものです。不快な感覚は患者様によって異なりますが、共通点としては、寝ている時や、座っている時(映画館、飛行機、美容院など)等、じっとしている時に発症しやすいことがあります。さらに歩いたり脚を動かしたりすると症状が和らぐこと、夕方から夜間に悪化し、朝には軽くなる場合が多いことなどもあります。上肢に発生することもあります。

症状としては、むずむずする感覚をはじめ、皮膚に虫が這うような感覚、電気が流れるようなしびれなど個人によって感じ方が異なります。ほかにも、皮膚の下に水が流れるような感覚、痛み、火照るような熱感や冷える感覚といったことを言われる方もいます。

とにかく不快な症状です。

またこの疾患には「周期性四肢運動」という状態がよくみられます。これは睡眠中に脚を中心に現れる無意識の動き(不随意運動)で、睡眠中に20~40秒間隔で繰り返されます。手足の動きに応じて心拍数や血圧が高まります。足の不快感に加え、このような症状もある場合、睡眠の質が大きく低下し、日中に眠気やだるさを感じるようになるなど、生活の質も低下してしまいます。

「周期性四肢運動」自体は障害ではありませんが、睡眠が浅くなったりする場合は、睡眠障害の原因(周期性四肢運動障害)となります。調べるためには、筋電図を含む睡眠ポリグラフ検査をする必要があります。

むずむず足の治療

むずむず足の治療では、何らかの病気が原因である二次性の場合は、その治療を行います。鉄欠乏性貧血に対しては鉄剤により鉄分の補充などを行います。また二次性および特発性のものに対しては、薬物治療として主に、ドパミン受容体作動薬を使用します。ほかに神経の興奮を抑制する薬を用いる場合もあります。

また、むずむず足ではカフェインやアルコール、喫煙によっても症状が悪化することが知られていますので、これらの摂取を控えることが大切です。過労やストレス、不規則な生活などを避けることも症状の緩和につながります。生活習慣を改善することも重要です。症状に対する対症療法としては、軽度のウォーキング、シャワーを浴びる、下肢のマッサージなども有効とされています。

むずむず足の症状でお悩みの方へ

むずむず足の症状でお悩みの方は、ぜひ「いとうペインクリニック」にご相談ください。阪急淡路駅徒歩1分 / JR淡路駅徒歩3分と通いやすいロケーションで診療しております。

いとうペインクリニック

住所大阪府大阪市東淀川区東淡路4-28-14 E’sメディテラス3F
最寄駅:阪急淡路駅徒歩1分 / JR淡路駅徒歩3分
診療内容:ペインクリニック、内科、鍼灸治療
院長:伊藤 一樹(医学博士)
専門資格:麻酔科専門医、ペインクリニック専門医、総合睡眠専門医

いとうペインクリニック 06-6755-9074 ホームページ